こんにちは、ERIKOです。
大地の芸術祭に続いて、
今度は、瀬戸内国際芸術祭に
行ってきました。
わたしは実家が香川県高松市なのですが
、実家を出て
関東に住み始めたのが、2010年。
瀬戸芸の始まった年でした。
そこから、行きたいな~と漠然と
思っていたものの
結婚、出産とライフステージの変化もあり
行きたいという気持ちに
蓋をしていました。
今回は夫は不在でしたが、
芸術祭7回目の妹が
予定を合わせて
関西から帰省してくれたので、
息子と3人で行ってきました。
行くと決めてからやったこと
まず、大地の芸術祭の反省を踏まえて
徹底的に調べました。
・フェリー、バスを調べる
・目的地決め(美術館、お昼ご飯含む)
・入館時間も確認する
・徒歩の場合は地図確認
「豊島美術館行きたい~」
これは最初に決めたことです。
そこに向けてフェリーの本数、
島でのバスの時刻表など
徹底的に調べました。
SEOを信じるな!その時刻表は最新ですか?
こんな見出しですみません。笑
でも、検索して最初にヒットしたものが、
2021年のものでした。
(Googleさん~泣)
芸術祭期間はバスやフェリーの本数が
通常よりも多かったり
春期、夏期、秋期などによっても
異なっているのです。
必ず最新版で芸術祭の期間ものに
なっているか確認してください。
美術館の入館時間、ご飯を食べる場所などにも注意!
次に妹が、今年新しくOPENした
「杉本博司ギャラリー 時の回廊」に行きたとの
ことだったので、さっそくHPを見てみると、
ん??最終入館14時まで~
そして、14時以降はバスも停車しない
え、、そもそも、豊島→直島に行って
お昼ご飯も食べて、
14時までに入館って出来るん??
(何とかできました!)
そんな感じで完成したルートは
テレビ東京の「バス旅」もびっくりな
分刻みのガチスケジュールに
仕上がっていました。
バスで3分でも徒歩だと30分以上かかる?島の道は意外とハード
バスの停留所の時間を見ると、
3分って徒歩でも大丈夫じゃないかと
思ってしまうのですが、
島の道はそんなに甘くありません。
文字通り「島」という字には山があります。
道なりはアップダウンのある山道で、
季節は夏
大人のみなら1キロくらいなら
余裕だと思いましたが、
息子(年少)は、歩くのは気ままだし、
疲れて抱っこ~と言いかねない
あまり無理をしない方が良いですね。
芸術祭はエリアも広いし
季節や体調に合わせて回ることが
鉄則です!
ちなみに、島を巡る交通手段はバスの他に、
レンタカー、レンタサイクルなども
あります。
自家用車はフェリー代もかかりますので、
現地でレンタカーの方がお手軽です。
1つの島に3日以上ゆっくり滞在して
島をすみずみまで観光する場合は良いかも。
タクシーは島に数台しかないので
ご注意を。豊島には1台しかないようです。
まさかの事態!?コロナで四国汽船の欠航が相次ぐ
旅のルートも決まって、チケットを
申し込みました。
そこでアクシデント!
四国汽船が・・コロナ感染者多数により
大幅運休のお知らせ!
宇野港からの発着便と犬島、小豆島方面が
大幅に運航中止になってしまったのです。
しかし、幸いにも、高松港が
出発地点だったことと
豊島→直島は豊島フェリーに
乗る予定だったこと
帰りは直島、宮之浦港からだったので、
当初の予定通りまわることが出来ました。
下調べも完了して、無事に
当日を迎えました。
最初の難関はフェリー!並んでみないと乗れるか分からない!?
はい、これを完全に侮っておりました。
フェリーは定員が決まっているので、
それ以上は乗れないんですよね。
そして、チケットはネットで予約なども
できないので、当日窓口に並んで買うしか
方法はありません。
(今どきなんてこった・・・)
わたしたちは、9:07のフェリーの
予定でしたが、高松港に着いたのは
8:30過ぎ。すでに行列が出来ていました。
この日は臨時便があったので、
8:55ごろ発のフェリーで出港しました。
臨時便が出るかどうかは、
当日まで分からないそうで、
とてもラッキーでした。
9:40ごろ豊島、木村港に着いて
最初にしたのは、
バスの時刻表調べ。
豊島美術館行きは10:00と
10:10にありました。
時間つぶしに売店でおやつを物色。
アレルギーについて聞きたいことが
あったものの、
商品を製造しているお店が定休日で
結局買ったのはスコーン1個でした。
10:10のバスは貸し切り状態で
運転手さんも「どちらまで行かれますか?」と
乗車するときに聞いてくださいました。
いざ、豊島美術館!感動の空間
ありきたりなタイトルですが、
本当に素敵な場所でした。
まず、バス停を降りると、一面に見えるのは瀬戸内海と
棚田、空が広がります。
「めっちゃきれい!!」
つぎに、美術館ですが、チケットセンターでチケットを購入して
妹はお手洗いへ。
私と息子は外で待っていましたが、
気づくと道なりを歩いてどんどん1人で
進んでいるではありませんか。
待って~!!こら~!
行ったことある方は分かると思うのですが、
美術館はこの道なりをぐるっと回って
進んだ先にあります。
これも作者、内藤礼の意図が
かくれているのでしょう。
道も最初は辺り一面芝生のエリアから
奥に進むと林の中へ。
すぐ左手は崖です。
まだ3歳。勝手にどこかへ行ったり
、飛び出したりすることは
日常ではありませんが、
何かあったら大変!というわけで
必死で後を追いかけます。
チケットは私が持っているので、
妹も必死で追いかけてきました。
(ほんまごめん・・・)
美術館の入口手前で、スタッフの方の説明を受けます。
言われたことは
・土足禁止
・音が響くので静かに
・館内写真撮影
・水やお皿は作品の一部なので、
触らないように
息子にもスタッフの方は丁寧に
説明してくれました。
「お水やお皿はだいじなものだから触らないでね」
息子は必死でうなずきました。
以前、別の美術館に行ったときに
作品に触れて
怒られてしまったので、
今回はより注意しておこうと
わたしもこころに誓いました。
手にはくまのぬいぐるみ。
「さみしいよね?」
大きくうなずく息子。
スタッフの方も少し考えていましたが、
このまま通してくれました。
妹が持っていたビニール袋は
透明のビニールバッグに入れてください、
と指示がありました。
いざ、館内へ。西沢立樹と内藤礼の作り出す空間がすごい!
中はコンクリートがヒンヤリとして
気持ち良く、
窓もドアも柱もなくて開放的な空間でした。
建物の中だけど、作品の一部になったような感覚です。
風が吹くとロープが揺れて、なびきます。
気が揺れて風を感じることはありますが、
こんな感じで風を視覚化して見るのが
またおもしろい~。
やがて、水が流れて、大きな
水たまりになっていきました。
どんどん水が溜まって、
1日かけて水たまりは大きくなるのです。
ちょうど、島に行く前日、
父と母で借りているレンタル畑に
行ってきたのですが、
里芋の葉っぱが水をはじく様子を
見ていたので、それを思い出しながら
息子も水の行く末を真剣に見ていました。
「あーあ、いっちゃった。」
小声で何度も無邪気に伝えてくれました。
ここにいると身近にあるものを
思い出させてくれます。
空気、風、水、時間、自然、音・・・
寝転んでみたり、座ってみたり。
思い思いの体勢で作品と一体化することを
楽しみました。
バスの時間までは、ミュージアムショップを散策。
芸術祭中はカフェ利用は中止に
なっています。
ここでも楽しく過ごして、妹はTシャツを
購入していました。
バスで戻ったあとは昼食タイム。お昼休憩も計画的に
私たちが選んだのは「てしまのまど」
古い建物を改装していて
ちょっぴりレトロな雰囲気です。
妹が選んだので、いかにも女子っぽいところになりました。
木村港へ戻る途中、「横尾豊島記念館」へ。
しかし、赤いフィルターが怖かったのと、
妹が先に戻ったことがショックだったようで、
息子、大号泣。
おかげで、最速で見て追いかけるはめに。
(大号泣→抱っこゆえに写真なし)
それでも、建物全体に作品が宿っていて
不思議な空間でした~。
木村港から「てしまのまど」は
少し歩きます。
時間に余裕を持って行動しましょう。
ご飯の後は、豊島→直島に移動しましたが、
昼食後ということもあって、
フェリーは息子だけでなく、
大人も皆、ウトウトしていました。
ここで登場!ベビーラップ
まさか、、ここで寝る!?
船の揺れと、エンジン音が眠気を誘います。
イヤな予感がしましたが、
大人も大半が寝ていたので
仕方ありません。
リュックからクーラー対策にと思って
取り出していたベビーラップを巻いて
下船しました。
予定どおり、バスで家浦港(息子起床)
→つつじ壮→ベネッセパークへ向かいます。
初めて行く場所は所要時間が読めない~
今回妹が初めて行ったのは
「杉本博司ギャラリー 時の回廊」のみでした。
(わたしは全部初めてだったよ~!)
実際に行ってみると作品数が多く、
入館者にふるまわれる
茶室の利用もあって1時間ほど
かかりました。
どっちみち、最終入館の14時以降になると
巡回バスも停車しなくなるため、
つつじ壮までは徒歩で戻ることになりました。
名物の黄色いかぼちゃは
2019年の豪雨で流され、破損。
今は展示台のみが海岸沿いに残っています。
15時過ぎ、あと1時間どうする!?
残すは、李禹煥美術館のみ!
と思っていましたが、、
「行ける!!」と言われたので、
お先にヴァレーギャラリーへ。
ここでハプニング発生。
息子、ギャラリー西側の斜面で足を滑らせ、
くまのぬいぐるみと共に地面に尻もち・・・
泣いたり怪我をしたりはなかったものの
かなりヒヤッとしました~。
気を取り直して
そのまま、中をサクッと見て進みます。
(ゆっくり見たかったけどね~)
草間彌生作品は全国の美術館でいろいろと
見てきましたが、この自然の中だと
無機質が際立ちます。
ボールに映る自分、
ギャラリーの木や建物、空気。
あらゆるものの存在価値を
確認しているようです。
安藤忠雄建築好きにはぜひ行ってもらいたい!李禹煥美術館
最後は、李禹煥美術館。
2017年末の安藤忠雄展(国立新美術館)に行ってから
ずっと行ってみたい、
と思っていました。ついに!
まず、バスの道から坂を下りていくと、
野外彫刻に出会います。
辺りには芝生が広がり、
目の前には瀬戸内海が広がり
美術館に来る人の気配はあるものの、
絶景を含めた作品を
ひとり占めすることができます。
本当に開放的で素敵な空間で
生まれ変わったら、ここで
石になりたいとさえ思いました。
ずっと海を見れるし、自然を感じながら、
人と時々会話して、
またね!って言って送り出す。
そんなところを想像すると、
私の本当にやりたいことが
改めて見えてきました。
「ものとものの関係性」外の作品からは
そんな意図がとても伝わってきます。
館内は撮影NGでしたが、
安藤忠雄建築と各部屋の作品がそれぞれ
こちらを見て訴えているかのようでした。
石と鉄と光だけでも、
自分のこころの奥を掘り起こされるような
感覚になりました。
そんなわけで、16時前、全行程が終了しました。
残すはバスを乗り継ぎ、フェリーで帰路につくのみ
予想外のスケジュールでしたが、
16:20、高速船出発5分前に宮之浦港に
到着しました。
チケットは便によって購入場所が異なり、
今回の便は外で購入するようで、ダッシュ!
(妹が走ってくれた)
こういう時に、ちびっこ連れだと
自由には動けないですよね~
ありがとう!
なんとか、フェリーに滑り込み
30分の乗船時間を経て
高松へ帰ってきました。
旅のまとめ
1日でも効率よく回れた!事前準備が島攻略のポイント
今回はとにかく、時刻表を見て
所要時間を出すことに
一番注力した旅でした。
息子はいましたが、大人が2人いたので、
チケットを買う際に分かれたり、
ちょっとトイレに行きたい時、
自販機に行きたい時など
かなり助かりました。
とはいえ、初めて行く場所なので、
基本の熱中症対策、
食べるものに気をつけること、
事故のないように目を離さないことは
親のわたしが中心で、
かなり気を配っていたと思います。
島は病院もないため、万一の時には搬送にも時間がかかることも予想されます。
大人だけの場合は
もう少しゆっくり巡るのも良いでしょう。
3歳はゆっくり・・・とはいきません。
分刻みのスケジュールでしたが、
トイレとご飯、バス待ちで
休憩の時間もあったので、
気持ちにはゆとりがありました。
(最後のフェリーは滑り込みでしたが)
移動で忙しいくらいが、
動きたい息子には合っていたようです。
今の時期でしか見れないもの、
感じることが出来ない体験がまた一つ
増えました。
芸術祭は3年に一度です。
美術館は常設ですし、会期が終わっても
営業していますが、
小学校にあがると、子どもは
しゃべる言葉や感じ方も
変化するでしょう。
妹ともしばらく会っていなかったので、
今年、3人で行けたことは、
とても楽しい思い出になりました。
長文を読んでくださり、
ありがとうございます。
どなたかのお役にたてると幸いです。